延辺地域朝鮮語の談話における文末形式

書誌事項

タイトル別名
  • Final Ending Forms in Conversations in Yenpyen-region Korean:With a Focus on Differences by Degree of Intimacy in Relations and Attributes of the Speaker
  • 延辺地域朝鮮語の談話における文末形式 : 親疎関係,話者の属性による差異に注目して
  • ノベ ヘンチイキ チョウセンゴ ノ ダンワ ニ オケル ブンマツ ケイシキ : シンソ カンケイ,ワシャ ノ ゾクセイ ニ ヨル サイ ニ チュウモク シテ
  • ――親疎関係,話者の属性による差異に注目して――

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抄録

<p>本稿は,延辺地域語の談話における終止形語尾の使用様相について,親疎関係や話者の属性といった社会言語学的観点から分析を行なうものである。分析の結果,以下の4点が明らかになった:(1)延辺地域語における待遇法等級は,概ね4等級に分布しており,下称,略待の使用が多い。また,中称語尾は,40代を下限として10代の発話においては確認されない。(2)延辺地域語の終止形語尾には,他の方言形にはみられない-s@p-(謙譲)や-te-(目撃),-ni(下称)などによる融合,脱落形が多い。これらの語尾は,年代によって出現に差をみせる。(3)共時態としての延辺地域語では,基層変種である咸鏡道方言のほか,60代以上の談話においては,六鎮方言に起源を持つ語尾も使用されている。(4)延辺地域語においては,-taや-ciのほか,-a/e,-nyaなど,形態は同じであっても,他の多くの方言形とは異なる使用域を持つ語尾が存在する*。</p>

収録刊行物

  • 言語研究

    言語研究 152 (0), 117-128, 2017

    日本言語学会

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