高圧下におけるアリル化合物の重合- ジアリルフタレートの高圧重合

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タイトル別名
  • Polymerization of Diallyl Phthalate at High Pressure
  • コウアツカ ニ オケル アリル カゴウブツ ノ ジュウゴウ ジアリルフタレート ノ コウアツ ジュウゴウ

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抄録

高圧下でジアリルフタレートの重合を行ない,その全重合速度におよぼす圧力の影響について検討した。全重合速度は,圧力が増加するにつれ指数関数的に増加し,しだいに開始剤濃度の1/2乗に比例するようになる。また塊状重合の場合の活性化体積として,各触媒濃度に対し-9.9~-11.8cc/molという値が得られた。同様にベンゼンを溶媒とした場合の活性化体積として-14.3cc/molという値を得た。またジアリル化合物の重合反応では,鎖内環状化反応を無視することができない。そこでポリマーの重合度不飽和度を測定し,これらの結果より,アリルラジカルの生長の確率や,鎖内環状化の割合に対する圧力の影響について検討し,圧力が増加するにつれ,アリルラジカルの生長の確率や,全重合反応中における環化反応の割合は増加すること,また,加圧によって連鎖移動反応よりも,生長反応の方がより強く加速されることを知った。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 69 (3), 520-524, 1966

    The Chemical Society of Japan

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