気液平衡における塩効果-メタノール・酢酸エチル・塩系-

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タイトル別名
  • Salt Effect in Vapor-Liquid Equilibrium of Methanol-Ethyl Acetate Salt System
  • キエキ ヘイコウ ニ オケル シオ コウカ メタノール サクサン エチル エンケイ

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説明

共沸混合物は一般に揮発性の第3成分 (エントレーナー) を添加して共沸蒸留法により分離・精製される。エントレーナーの添加により共沸混合物の気液平衡関係が変化して分離が容易になる。しかし, 不揮発性の塩類を添加しても「塩効果」により, 気液平衡関係が変化して比揮発度が増減し, 効果の大きい場合には共沸点が消滅することもある。したがって塩類の添加による共沸混合物の分離・精製も可能となる。これまでにも塩効果についてはかなりの報告があるが, アルコール-水系に関するものが多い。本報ではアルコールーエステル系の共沸混合物として上記の系を選び, 塩化リチウムと臭化カルシウムを添加した場合の気液平衡をおのおの大気圧下で測定した。<BR>塩化リチウムは溶媒 1l に対し 1.97mol と飽和に, 臭化カルシウムは飽和におのおの添加した。比揮発度は大幅に減少し, 共沸組成は, 塩化リチウム添加 (飽和) の場合で 24.5mol% まで, 臭化カルシウム添加の場合で 13.Omol% まで下がった。共沸点の消滅はみられなかった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 73 (7), 1647-1649, 1970

    The Chemical Society of Japan

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