幼児に発症した肉芽腫性口唇炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Cheilitis Granulomatosa in an Infant

この論文をさがす

説明

2歳5ヶ月,女児。アトピー性皮膚炎あり。乳製品摂取量増加後に歯肉炎,歯肉出血が出現し,その後上口唇腫脹も出現した。歯科加療するも上口唇腫脹は軽快せず当科を受診した。初診時,上口唇に亀裂,鱗屑,乾燥を伴う弾性硬の腫脹があり,口囲に軽度湿疹を認めた。顔面神経麻痺,皺襞舌なし。齲歯,歯科金属なし。乳製品除去で軽快せず,抗アレルギー剤やトラニラストの内服で加療するも無効であった。上口唇の生検で,リンパ球浸潤を伴う非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた。ステロイド内服で上口唇腫脹は改善傾向だったが,漸減中にやや再燃認めたため,トラニラスト内服を追加し軽快した。肉芽腫性口唇炎の幼児例はまれであり,文献的考察を加え報告した。(皮膚の科学,12: 339-342, 2013)

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 12 (5), 339-342, 2013

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ