赤血球凝集反応を利用した犬用血液型(DEA1.1型)判定試薬の臨床的有用性の評価

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  • An Assessment of the Clinical Value of a Canine Blood Typing Kit (DEA1.1) Based on Erythrocyte Agglutination

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抗DEA1.1モノクローナル抗体を用いた赤血球凝集反応による犬の血液型判定試薬の臨床的有用性を評価した。鳥取県内で飼育されている79例の犬に対し本試薬を用いて試験を実施した。79例中57例(72.2%)はDEA1.1陽性,22例(27.8%)はDEA1.1陰性と判定した。このうち,DEA1.1陽性18例,DEA1.1陰性6例について同一血液検体を用いて連続して試験を行ったところ,すべて同じ結果が得られ再現性が認められた。また,本試薬で判定したDEA1.1陽性血液をドナー血液とし,DEA1.1陽性10例およびDEA1.1陰性10例に対してクロスマッチ試験を実施した。その結果,すべての主試験,副試験ともに凝集はみられなかった。このことからクロスマッチ試験によりDEA1.1型を判定することはできないことが示された。以上のことから,抗DEA1.1モノクローナル抗体を用いた血液型判定試薬は,簡易,迅速にDEA1.1型を判定することができ,臨床現場における輸血前適合検査として有用であると考えられた。

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