後期高齢者における口腔・中咽頭・下咽頭癌症例の検討

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タイトル別名
  • A clinical study of oral, oropharyngeal, and hypopharyngeal carcinomas in elderly patients aged 75 or older

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2000年1月から2009年12月までの10年間に当科で経験した75歳以上の口腔・中咽頭・下咽頭癌新鮮例70例を対象とし，75～79歳の70歳代後期高齢者A群35例と80～93歳の80歳以上の後期高齢者B群35例に分け，臨床的検討を行った。<br>臨床病期，全身合併症，重複癌，Performance statusなどの背景因子はAB両群間で有意な差は認めなかった。<br>B群はA群に比べ有意に根治治療が行えず，その原因の半数が根治治療拒否によるものであった。しかし，当科の方針通りの治療を行った場合，疾患特異的5年生存率は，A群が63.2%でB群が62.7%であり，ほとんど差を認めなかった。<br>治療後合併症は，A群では21.2%，B群では45.2%に発症し，B群では2例の死亡例があった。特に80歳以上の後期高齢者の治療の際は，合併症の発生率が高いことやその重篤性を十分に配慮する必要があると思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 37 (4), 548-552, 2011

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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