非通常分割照射は頭頸部腫瘍において生存率向上に寄与しているのか?

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タイトル別名
  • Altered fractionated radiotherapy has a survival benefit for head and neck cancers: Is it true?

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説明

非通常分割照射において局所制御率,リンパ節転移制御率は通常照射に比べ,有意に向上している(非通常分割照射では通常照射に比べ5年で6.4%の局所制御率が向上)だけでなく,5年で3.4%の生存率への寄与が確認され,多分割照射では8%の生存率向上が,加速多分割照射では2%の向上が認められ,加速多分割照射よりも多分割照射において生存率の寄与が顕著であることが確認された。しかし,加速多分割照射においては局所制御率が向上する反面,高齢者や全身状態不良の症例での非がん死の増加が問題であり,注意が必要である。また,多分割照射の効果はリンパ節領域に対するよりも原発巣に対してその効果がより顕著であり,年齢でみると50歳以下の若年層でこの寄与はより顕著となったとしている。今後,同時併用化学療法との組み合わせによる有効性の検討,IMRTとの比較などが課題である。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 33 (3), 289-292, 2007

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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