食事負荷試験における尿中ミオイノシトールと耐糖能の関係(その2)

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between Urinary Myoinositol Increment before and 2h after a Regulated Meal and Glucose Intolerance (Part 2).
  • ショクジ フカ シケン ニ オケル ニョウ チュウ ミオイノシトール ト タイトウノウ ノ カンケイ ソノ 2

この論文をさがす

抄録

目的:食事負荷試験における尿中ミオイノシトール測定による,耐糖能異常群の効率的・簡便な検査法の検討(その2).<br>方法:同意を得られた糖尿病外来・健診受診者52例を対象とし75g糖負荷試験を実施し,WHO基準(1998年)に従い耐糖能の型分類を行った.正常型のうち糖負荷1時間後の血糖値が180mg/dL以上の者は準境界型とした.糖負荷前後,および別の日に実施した規定された食事(総エネルギー498kcal,糖質61.6g,主食は食パン)の負荷前と2時間後に採尿,尿中のミオイノシトール(UMI)を測定した.ΔUMIはクレアチニン補正したUMI濃度の負荷前後の差として計算し,食事負荷でのΔUMI検査による耐糖能異常群の検出が可能であるか検討した.<br>成績:糖負荷および食事負荷におけるΔUMIは良い正相関(r=0.796)を示し,ともに耐糖能が低下するほど高値を示した.耐糖能異常を検出するための食事負荷のΔUMIのカットオフ値は10mg/gCrが最適であった.ΔUMI陽性は,糖負荷および食事負荷において,糖尿病型で100%(8/8),impaired glucose tolerance(IGT)で86%(6/7)であり,両者の耐糖能異常の検出力はほぼ同等であった.<br>結論:規定された食事前後の尿中ミオイノシトール(ΔUMI)は糖負荷と同様に,糖尿病や耐糖能異常を簡便に検出できた.

収録刊行物

参考文献 (28)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ