胃X線検査による胃がん危険度評価についての検討─血清ヘリコバクターピロリ抗体とペプシノゲン法を利用して─

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of x-ray findings for assessing the risk of stomach cancer using serum <I>Helicobacter pylori</I> antibody and the pepsinogen method
  • 胃X線検査による胃がん危険度評価についての検討--血清ヘリコバクターピロリ抗体とペプシノゲン法を利用して
  • イ Xセン ケンサ ニ ヨル イ ガン キケンド ヒョウカ ニ ツイテ ノ ケントウ ケッセイ ヘリコバクターピロリ コウタイ ト ペプシノゲンホウ オ リヨウ シテ

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説明

今回われわれは同一被検者において, 胃X線で示現された胃体中部後壁の胃小区像・皺襞幅と, 血清HP抗体・PG法との関連性を検討した。対象は当センター人間ドックにおける直接胃X線検査受診者のうち, 同日のオプション検査で血清HP抗体とPGが測定された140例である。胃小区像はその形態によりB-0からB-3に分類し, B-1とB-3については小区の大きさにより亜分類(B-1a,1b, B-3a,3b)した。その結果, 「胃小区B-1以上」と「皺襞幅3mm以上」の両者を満たす群をHP感染陽性とした場合, その感度は75.0%, 特異度97.2%であった。また, 両者あるいは一方でも満たす群を感染陽性とした場合は, 感度96.9%, 特異度85.9%であった。また, 胃小区B-2のうちの皺襞幅4mm未満の群とB-3以上の群を合わせたものをPG陽性例, それ以外をPG陰性例と対応させると, PG法との一致率は91.9%であった。本検討により, 胃X線像によるHP感染診断法と胃がん危険度の客観的評価がある程度可能であると考えられた。

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