明治政府の官庁集中計画におけるベックマン条約に関する研究

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タイトル別名
  • A STUDY ON THE BöCKMANN CONTRACT IN THE MEIJI GOVERNMENT CONSTRUCTION PROJECT OF A CENTRAL GOVERNMENT DISTRICT
  • A STUDY ON THE BöCKMANN CONTRACT IN THE MEIJI GOVERNMENT CONSTRUCTION PROJECT OF A CENTRAL GOVERNMENT DISTRICT

説明

日本政府は明治19年(1886),首都・東京の西欧化を図るべく,中央官庁街の建設プロジェクト(官庁集中計画)をドイツの建築設計事務所に託した.ベックマン条約は,その具体的な業務や条件等について日本政府と同事務所の建築家ヴィルヘルム・ベックマンが交わした条約である.これらを主導したのは井上馨外務大臣であった.本研究は,これまで不明な点が多かったこのベックマン条約について,新たな史料を用いて初めて詳細に論じたものである.代表的な成果を示す.1) 同条約は閣裁を経ずして約定されたという事実を明らかにした.井上は伊藤博文総理大臣と協議はしたが,半ば秘密裏にベックマンと交渉を進めたのだった.2) 条約書の全文を明らかにした.そこには,工事の入札や紛議の仲裁に関する規定をはじめ,多くの新事実が含まれていた.

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参考文献 (21)*注記

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