ウィリアム・カップによる外部性の二分法批判:複合的な社会的費用の社会的評価へ向けて

書誌事項

タイトル別名
  • William Kapp's Criticism of Dichotomy of Externalities:Toward Social Evaluation of Multiple Social Costs
  • ウィリアム ・ カップ ニ ヨル ガイブセイ ノ ニフンホウ ヒハン : フクゴウテキ ナ シャカイテキ ヒヨウ ノ シャカイテキ ヒョウカ エ ムケテ

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抄録

カール・ウィリアム・カップ(1910-76)は経済学で慣習的に行われてきた「技術的外部性/金銭的外部性」という二分法を批判した。彼は技術と市場の間には絶え間ない相互作用が存在すると主張し、両者が因となり果となって不況と環境問題とが織り混ざった複合的な社会的費用を生み出していると説明する。そして、こうした相互作用を認めるならば、例えば伝統的な経済学で一方的にマイナスの評価を受けてきた独占に対する見方も異なってくるし、また、経済成長推進派と環境保護派との間の対立が表面的なものに過ぎないことが発見できるかもしれないと主張している。

収録刊行物

  • 人間と環境

    人間と環境 5 (0), 45-62, 2014

    河原学園 人間環境大学

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