日本と韓国の卍字紋と巴紋(太極紋)についての構成学的考察

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タイトル別名
  • Formal Analysis of "Manzi" and "Tomoe(Taeguk)" Crests in Japan and Korea

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抄録

日本と韓国における卍字紋と巴紋(太極紋)は, 幾何学的紋様として, 装飾・紋様領域のなかで重要な位置を占めている。特に卍字紋と巴紋(太極紋)は釣り合いのとれたダイナミックな造形として知られている。両国における卍字紋は, 豊かなバリエーションがあり, 図(figure)と地(ground)の相互関連によって形成される構造をもっている。卍字紋の原型は, 四つ巴紋から変遷された十字形であり, 巴紋と太極紋の原型は, 波状や螺旋の変化形とも言える。巴紋・太極紋の形体は, ともに回転性をもち造形的に一見近似にみえる。巴紋は, 勾玉と勾玉の間に新しく生成されたパターンであり, 太極紋は, 勾玉と勾玉が逆対称した紋様として、基本的には異なる形体で形成されている。両国の卍字紋と巴紋(太極紋)は, それぞれ意味や形体が異なるものの, 回転のシンメトリー性をもった数理的造形である点は共通している。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 46 (4), 1-10, 1999

    一般社団法人 日本デザイン学会

参考文献 (23)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205410535808
  • NII論文ID
    110003825117
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.46.1_4
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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