デザインと身体 : バウハウスにおけるもうひとつの水脈をめぐって

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タイトル別名
  • The Fablic of the Body : Johannes Itten and Oskar Schlemmer

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抄録

バウハウスは1919年にワイマールに設立された, 芸術とテクノロジーの一体化を目指した運動であり, 20世紀の芸術, 文化, 教育, 科学技術などの多面的な展開を予言的に示したものということができるだろう。しかしながら実際にはグロピウスの指導のもと, 産業合理化, 労働負担の軽減を目指した近代デザインの到達すべきモデルという姿が, バウハウスの基本的なイメージとして歴史的に総括されつつある。本稿ではバウハウスが生命力を持つに至った原動力は, そうした主流の「機能主義的な」デザインの実現という側面のみならず, 「芸術家がデザインという現実的実際的な領域に合流しようとした」という, もうひとつの水脈にあったという点を特に強調したい。ヨハネス・イッテンやオスカー・シュレンマーら「もうひとつの水脈」を自ら体現した芸術家の目指した方向性を詳細に検討することによって, 20世紀のデザインが抱えるさまざまな問題についての新たな問いかけがようやく可能になるのではないだろうか。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 44 (1), 43-52, 1997

    一般社団法人 日本デザイン学会

参考文献 (38)*注記

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205414403456
  • NII論文ID
    110003825279
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.44.43_1
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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