東アジアにおける大規模寒波モデル

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タイトル別名
  • SYNOPTIC MODEL FOR THE LARGE-SCALE COLD OUTBREAKS IN EAST ASIA
  • ヒガシ アジア ニ オケル ダイキボ カンパ モデル

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抄録

東アジアの冬季地上気温に,広域にわたり著しく大きなアノマリーをもたらすような大規模寒波の総観的なモデル化を行なった.<br> 大規模寒波とば,太平洋と大西洋のブロッキングリッジが発達して極渦を切離し,寒気が大規模に南下する現象である.大規模寒波が起こると,大気の大規模な南北交換によって,高緯度に正アノマリーが,また中・低緯度に負アノマリーが出現する.東アジアにおいては,北東太平洋のブロッキングリッジの有無およびその位置の変動によって,気温アノマリー分布が三つの型に分類される.<br> 極ブロッキング型は,大西洋と太平洋のブロッキングリッジが極で連結するのが特徴で,中緯度を中心に寒気が流出する.北太平洋ブロッキング型は,太平洋のブロッキングリッジがカムチャツカ半島にのび,トラフが南偏して寒気が低緯度まで達する.また,北太平洋のブロッキング活動が弱く,リッジが発達しないときには,極渦が分裂せずに持続するため,中・低緯度に大規模寒波が欠如する.このような場合を,特に極渦型としてとりあげ,前二者と比較した.

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