琉球漆塗膜に及ぼす顔料および紫外線吸収剤の研究

  • 萩原 彪
    鹿児島県立吹上高等学校化学工学科

書誌事項

タイトル別名
  • The Influence of Pigments and Ultraviolet Rays Absorption Agents on Films of Loochoo Lacquer
  • リュウキュウ ウルシ トマク ニ オヨボス ガンリョウ オヨビ シガイセン キュウシュウザイ ノ ケンキュウ

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説明

琉球漆の特徴は, 下地に豚血を使用, トノ粉をキリ油, 光明丹とともに練り上げるわけだが, その接着性は驚くほど強い。この上に着色漆液を上塗りして各試験を行なったが, 漆液自体が茶カッ色のため, 鮮明な有彩色を現在まで出すことができず, また彩度のおちる無機系顔料のみが使用されてきた。今回は有機系顔料を, その構造式を中心に追究した結果<BR>1) 漆用, 色の鮮明な有機系顔料を多種類みつけることができたが, ペソジジン系およびハソザ系不溶性アゾ顔料は不適であった。<BR>2) 耐光性に, 影響のあるのは日光中の紫外線だといわれているが, 今回の実験をとおして紫外線以外のものが原因している。<BR>3) 紫外線吸収剤としては, サリチル酸フェニルが, 特にレーキ顔料に対して効果があった。

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