他剤無効の慢性呼吸器感染症に対するセフォキシチンの臨床的研究

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タイトル別名
  • CLINICAL STUDY OF CEFOXITIN IN CHRONIC RESPIRATORY TRACT INFECTIONS: EVALUATION IN POORLY RESPONDING CASES TO OTHER ANTIBIOTICS
  • タザイ ムコウ ノ マンセイ コキュウキ カンセンショウ ニ タイスル セフォ

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説明

2次病院における呼吸器感染症の起炎菌は, 複雑多彩で耐性菌が多く, また最近, 抗生物質の急激な進歩と普及等によつて種類も変化し, グラム陰性桿菌等が大半を占め, 難治遅延例が多くなつてきてい・る。<BR>しかし, これらグラム陰性桿菌 (Haemophilus influenzae, klebsiella, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa, Serratia) 等に対して強い抗菌力をもつ抗生物質が続々開発されてきている。<BR>セフォキシチン (CFX) は, 1972年, 米国メルク社で開発された放線菌Streptomyces lactamduransの産生する抗生物質セファマイシンCの誘導体で, β-ラクタム系の抗生物質である1)。本剤は, 嫌気性菌を含むグラム陰性菌, グラム陽性菌に対して広範囲な抗菌スペクトラムをもつ。特に, E.coli, Klebsiella, serratia, インドール陽性ProteusおよびBactemides fragilisに強い抗菌作用 (殺菌的) を示し, セファゾリン (CEZ), セファロチン (CET) にくらべ強くかつ早期に作用が発現し2, 3), 腎毒性もCETと同様にきわめて低く, 臨床投与における安全性も確認されている4)。<BR>今回, 著者らは, 慢性呼吸器感染症で, 前投与抗生物質治療において, 臨床的無効または薬剤に起炎菌が耐性を示し, 感染症状が明らかな症例にCFXを投与し, その治療効果と安全性の検討をおこなつたので報告する

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