小児急性化膿性中耳炎に対するclavulanic acid/amoxicillin投与症例の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A CLINICOBACTERIOLOGIC STUDY ONCLAVULANIC ACID
  • AMOXICILLIN IN PEDIATRIC ACUTE OTITIS MEDIA
  • ペニシリン耐性肺炎球菌が原因菌であった症例を含む臨床的解析

抄録

市中の耳鼻咽喉科診療所14施設において1996年11月から1997年4月までの期間に, 小児急性化膿性中耳炎の検出菌の動向を調べるとともに, clavulanic acid/amoxicillin (CVA/AMPC;オーグメンチン®) 顆粒もしくは錠剤およびamoxicillin (AMPC) 顆粒もしくはカプセルを2群に分けて経口投与し, 有効性を比較検討し, 以下の結論を得た。<BR>1.中耳分泌物からStreptococcus pneumoniae 31.8%, Haemopnilus influenzae 35.8%, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 1.5%などを検出した。上咽頭ぬぐい液からStreptococcus pneumoniae 31.1%, Haemophilus influenzae 33.9%, Moraxella subgenusBranhamella catarrhalis 19.2%などを検出した。<BR>2.中耳分泌物のS.pneumoniaeのうち42.2%は薬剤耐性肺炎球菌 (PISP, PRSP) であり, 年々増加している事が確認された。<BR>3.上咽頭ぬぐい液のS.pneumoniaeのうち46.7%は薬剤耐性肺炎球菌 (PISP, PRSP) であり, 年々増加している事が確認された。また, 薬剤耐性肺炎球菌は全検出菌中の14.5%, 全症例の26.3%の症例から検出されいずれも増加が認められた。<BR>4.S.pneumoniae, H. influenzaeおよびM.(B.) catarrhalis に対するMIC90値ではいずれの菌種においてもCVA/AMPCがSBTPCよりも優れた抗菌力を示した。<BR>5.CVA/AMPCの臨床学的有効率, 細菌学的有効率および有用性はそれぞれ88.5%, 81.3%, 83.6%であり, いずれにおいてもAMPCよりも有意に優れた成績を示した。6.CVA/AMPC投与例において下痢・軟便の副作用が22%に見られた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205496585856
  • NII論文ID
    130004395844
  • DOI
    10.11553/antibiotics1968b.52.595
  • COI
    1:STN:280:DC%2BD3c7gtlyisw%3D%3D
  • ISSN
    21865477
    03682781
  • PubMed
    10638456
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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