コーンスターチゲルの糊化・老化に及ぼす微結晶セルロースの影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Micro-crystalline Cellulose on Gelatinization and Retrogradation for Cornstarch Gels

説明

澱粉の糊化および老化に及ぼす微結晶セルロース(MCC)の影響について,示差走査熱量測定,ゲルの一軸圧縮試験および動的粘弾性測定により検討した。澱粉とMCCの総濃度を15wt%に固定し,MCCを0~3wt%添加した。MCC添加濃度が高くなるにつれて澱粉ゲルの破断応力は小さくなった。また,5℃で14日間保存すると,MCCを添加した澱粉ゲルの老化率はMCC無添加の澱粉ゲルと比べて小さかった。これらの結果は澱粉濃度の減少によるものとわかった。すなわち,MCCは澱粉と直接相互作用することはなく,糊化と老化に影響を与えなかった。しかし,初期弾性率や貯蔵ヤング率の値はMCCを添加することにより大きくなり,微小変形下ではゲルは強い構造を持つようになるとわかった。これはセルロースの剛直な構造が影響していると考えられた。また,MCCを添加したゲルは,弾性率の値が温度に依存せず,熱に対する安定性のあることがわかった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205504523136
  • NII論文ID
    130004714660
  • DOI
    10.11402/cookeryscience.43.168
  • ISSN
    21865787
    13411535
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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