複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の育成を目指した教授方略のデザイン要素: 小学校第6学年「植物の養分」の事例

  • 神山 真一
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科 神戸大学附属小学校
  • 山本 智一
    兵庫教育大学大学院学校教育研究科
  • 山口 悦司
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科
  • 坂本 美紀
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科
  • 村津 啓太
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科 日本学術振興会特別研究員
  • 稲垣 成哲
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Design Elements of Teaching Strategies for Promoting Argument Skills Based on Multiple Reasoning: A Case Study on “Nutrition of Plants” in Sixth-Grade Elementary School
  • フクスウ ノ リユウ ズケ オ リヨウ スル アーギュメント コウセイ ノウリョク ノ イクセイ オ メザシタ キョウジュ ホウリャク ノ デザイン ヨウソ : ショウガッコウ ダイ6 ガクネン 「 ショクブツ ノ ヨウブン 」 ノ ジレイ

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抄録

本研究の目的は, 複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の育成を目指した教授方略のデザイン要素を開発し, 「植物の養分」を題材とした小学校第6学年の授業を通して, その有効性を検証することである。デザイン要素とは, 教授方略を授業に反映させるためのガイドを指す。本研究では, 単元の準備段階における3つの教授方略を授業に反映させるために, 3つのデザイン要素を開発した。また, 単元の実施段階における7つの教授方略を授業に反映させるために, 7つのデザイン要素を開発した。単元は, 小学校第6学年理科「植物の養分」であった。本単元で開発したデザイン要素を導入した単元を通して児童のアーギュメント構成能力が向上したのかを評価するために, 単元内容に関するアーギュメント評価課題と既習内容に関するアーギュメント評価課題を実施した。前者の結果, 80%以上の児童が複数の理由付けを利用してアーギュメントを構成できていた。また, 後者の結果, 単元前に記述したアーギュメントよりも単元後に記述したアーギュメントの方が複数の理由付けを利用できていた。これらのことから, 本研究で開発したデザイン要素が, 複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の向上に有効であることが示唆された。

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 56 (1), 3-16, 2015

    一般社団法人 日本理科教育学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (3)*注記

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