書誌事項
- タイトル別名
-
- The Causal Model of Factors Affecting Lower Secondary School Students’ Spatial Perception Ability Relating to Their Understanding of Moon Phases
- 中学生の満ち欠けの理解に関わる空間詔識能力に影響を及ぼす諸要因の因果モデル
- チュウガクセイ ノ ミチ カケ ノ リカイ ニ カカワル クウカン ショウシキノウリョク ニ エイキョウ オ オヨボス ショ ヨウイン ノ インガ モデル
この論文をさがす
抄録
本研究は, 中学生の満ち欠けの理解に関わる空間認識能力に影響を及ぼす諸要因の因果モデルを明らかにするとともに, 満ち欠けの学習指導方法の考案に向けた根拠と示唆を得ることを目的とした。まず, 中学校第3学年の生徒416名を対象として, 52項目からなる質問紙調査を実施し, 「空間認識能力」に影響を及ぼす六つの因子として, 「関係性の数学的図式化」, 「天文への関わり」, 「理科学習への好感度」, 「日常の方位認識経験」, 「問題解決への論理的思考」, 「小学校天文学習への好感度」を同定した。次に, 「空間認識能力」を「俯瞰視点での陰の認識」, 「球形概念」, 「左右概念」, 「球形左右概念」, 「真横からの視点移動」, 「距離概念」の六つの観点で評価し得点化した。そして, 六つの因子と「空間認識能力」の七つの変数についてパス図を作成し, パス解析を行った。その結果, 「天文への関わり」, 「日常の方位認識経験」, 「小学校天文学習への好感度」の三つが「空間認識能力」に間接的に影響を及ぼしていることが明らかとなった。また, 「問題解決への論理的思考」と「関係性の数学的図式化」が「空間認識能力」に直接的影響を及ぼしていることが明らかとなった。これらの結果を踏まえ, 中学生の満ち欠けの理解に関わる空間認識能力を育成するためには, 満ち欠けが起こる仕組みを説明するための論理を思考させる場面を導入するとともに, 天体・太陽・地球の位置関係と天体の陰の関係性を視覚化させる指導を行うための根拠と示唆を得ることができた。
収録刊行物
-
- 理科教育学研究
-
理科教育学研究 56 (3), 325-336, 2015
一般社団法人 日本理科教育学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205505826432
-
- NII論文ID
- 130005114854
-
- NII書誌ID
- AA11406090
-
- ISSN
- 2187509X
- 13452614
-
- NDL書誌ID
- 026972899
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可