理科教育における学力観の再考

書誌事項

タイトル別名
  • What is This Thing Called ‘<i>gakuryoku</i>’ (academic ability) in ‘<i>Rika</i>’ (School science) in Japan
  • 理科教育における学力観の再考 : 比較教育史的アプローチからの示唆
  • リカ キョウイク ニ オケル ガクリョクカン ノ サイコウ : ヒカク キョウイクシテキ アプローチ カラ ノ シサ
  • ?—Rethinking Perspectives on ‘<i>gakuryoku</i>’ through Analysis Based on Comparative History
  • ―比較教育史的アプローチからの示唆―

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抄録

本研究では, 諸外国のコンピテンスや科学的リテラシーの本質の分析及びわが国の戦後の学力観の論点を把握することを通して, 日本の理科教育における学力観を再考するための示唆を得ることを目的とした。まず, わが国の学力の論考の変遷を素描し, 諸外国におけるコンピテンスや科学的リテラシーの意味を分析した。次に, EU及びイギリスにおける科学教育において, 科学的リテラシーがどのように捉えられているかを分析した。その結果, 諸外国におけるコンピテンスや科学的リテラシーは, 生涯学習社会の視座から学校教育を位置づけ, 知識社会において, 科学的教養を持って社会参加することを意図していることが明らかとなった。以上の結果を踏まえ, わが国の理科教育における学力を考える際には, わが国の学習指導要領を新しい視座から再解釈し, わが国の理科教育の歴史的遺産を再検討し, 諸外国の知見を参考にしながら議論する必要があることを指摘した。

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 55 (1), 13-26, 2014

    一般社団法人 日本理科教育学会

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