イデオロギー批判の方法としての「解釈的相互行為論」

書誌事項

タイトル別名
  • Interpretive Interactionism as a Methods for Critique of Ideology
  • イデオロギー批判の方法としての「解釈的相互行為論」--ノーマン・K・デンジンの「エピファニー」概念を中心として
  • イデオロギー ヒハン ノ ホウホウ ト シテ ノ カイシャクテキ ソウゴ コウイロン ノーマン K デンジン ノ エピファニー ガイネン オ チュウシン ト シテ
  • A Study on N. K. Denzin's Concept of Epiphany
  • ―ノーマン・K・デンジンの「エピファニー」概念を中心として―

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抄録

本稿は,ノーマン・K・デンジンの「エピファニー」概念の検討を通して,彼の「解釈的相互行為論」がイデオロギー批判の方法であることを明らかにする.<br> 本稿は,デンジンの立場を明確にしたうえで,彼の「解釈的相互行為論」における「エピファニー」概念に焦点をあてる.特に,研究者が,「個人的トラブル」として語られる「エピファニー」をいかなるものとして捉え,解釈しているのかという点を検討する.<br> 「解釈的相互行為論」においては,「エピファニー」を書くことが二重に捉えられている.このことによって,エスノグラフィーにおける物語の「神話化」が批判的に捉えられる.さらに,デンジンは,研究者が「エピファニー」の再叙述において自らの自明性,すなわちイデオロギーに無批判であることに対して批判する.デンジンの「解釈的相互行為論」とは,再叙述における物語の「神話化」を自覚的に捉え,研究者自身のもつ自明性,すなわちイデオロギーを批判的に捉えることによって再叙述することなのである.

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