流体包有物のBr/Cl比から見た対馬花崗岩の流体形成

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タイトル別名
  • Br/Cl ratios and trace element analysis of fluid inclusions from the Tsushima granite.

説明

花崗岩起源流体の挙動と周辺鉱床形成との関連を検討するため、長崎県対馬花崗岩体の石英中の流体包有物のBr/Clと微量元素濃度を粒子線励起X線分析法で分析した。試料には、晶洞・岩体内部石英脈・岩体最近接の鉱床石英脈を用いた。これら石英の２相包有物のBr/Cl比(重量比)はほぼ0.0010で、海水値の0.0034よりかなり低い。一方、多相包有物では、晶洞と岩体内石英脈のものの値は0.0033、鉱床石英脈の値が0.0074から0.0120であった。対馬花崗岩は貫入深度が浅いため、多相包有物は流体の沸騰により生じたと考えられる。高圧下での沸騰を伴うマグマ-流体間のBr分配の既存データを使うと、晶洞・岩体内石英脈の多相包有物のBr/Cl比は1.5 kb・800℃でのマグマからの熱水分離・沸騰で説明可能で、鉱床石英脈の値も0.3 kb・450℃での分離・沸騰によって解釈可能なことが示された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205544743936
  • NII論文ID
    130004601730
  • DOI
    10.14824/jakoka.2010.0.81.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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