コントラスト感度に基づく視認性評価法

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タイトル別名
  • Visibility Evaluation Method based on Contrast Sensitivity
  • Part 2 The Relationship between Psychological Scale and Threshold of Visibility
  • その2 閾値倍率と見やすさ評価の関係

抄録

建築空間における視野内の領域の見え方を定量的に表現する方法として、コントラスト感度に基づく視認性評価法(Image-based Visibility Evaluation Method: IVEM)が提案されている。IVEMは、視認可能な限界の輝度変化を1とした時にどれだけの強さのエッジが生じているかを、「閾値倍率」として表す。しかし、この閾値倍率を我々がどの程度の「見やすさ」として心理評価するのか、その関係は明らかにされていない。本稿では、20歳代の若年者と65歳以上の高齢者10名ずつを対象として、様々な輝度変化のエッジの見やすさを「非常によく見える」、「よく見える」、「見える」、「かろうじて見える」、「全く見えない」と定義した5段階尺度で評価する実験を行った。その後、実験で使用した提示刺激の輝度画像から、若年者・高齢者それぞれの視認性評価画像を作成した。実験における評価箇所の閾値倍率値と、見やすさ評価を照合した結果、両者の間にはかなり強い正の相関があることがわかり、対数近似による関係式が得られた。若年者と高齢者では閾値となる輝度変化に違いがあるものの、閾値倍率と見やすさの関係は等しいという結論が得られた。以上の結果より、幅広い年齢層を対象とし、領域内のエッジの見やすさを定量的に表現することが可能になった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205549627392
  • NII論文ID
    130006953823
  • DOI
    10.11515/ieijac.41.0.70.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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