玄米貯蔵および白米貯蔵が飯の性状と老化に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of storage on the sensory quality and staling of brown and milled rice.
説明
目的 玄米貯蔵から得られた白米と白米貯蔵による古米の差異を、米と飯の成分、物性および嗜好性の面から明らかにし、これらの飯の老化についても検討することを目的とした。 <br>方法 コシヒカリの玄米および白米を密閉容器に入れ、37℃/75%RH条件下で0、30、80日貯蔵し、玄米は90%に搗精して測定用試料とした。生米は、吸水率、遊離脂肪酸度および糊化特性(DSC)、飯は官能評価、物性(テクスチュロメータ)、色(色差計)の測定を行った。生米と飯の全糖、還元糖、遊離アミノ酸量を測定し、米粉および澱粉の組織構造はSEMで観察した。<br> 結果 玄米貯蔵と白米貯蔵の比較では、白米貯蔵は生米の遊離脂肪酸度の増加が著しく、飯のb*値は高く黄色みが強かった。飯の物性は玄米と白米貯蔵に有意差はなく、30日貯蔵は0日に近かった。80日貯蔵はいずれも硬さの増加と粘りの減少が顕著であり、4℃冷蔵による物性変化では共に80日貯蔵で粘りが急速に低下した。生米の還元糖、遊離アミノ酸量は貯蔵により増加し玄米貯蔵の方が顕著だった。飯の糖量はいずれも0日より多いが、炊飯による増加量は玄米貯蔵米で低かった。Tp(DSC)は米粉では貯蔵により上昇したが米澱粉では差がわずかとなり、組織観察結果からも古米の飯の物性や成分には澱粉と他成分の相互作用の関与が示唆された。浸漬をせず加水比を1.9に増やすと飯の食味が改善された。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 68 (0), 103-, 2016
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205562203392
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- NII論文ID
- 130005256014
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可