UDP糖ピロホスホリラーゼを用いたUDP-ガラクツロン酸の合成
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- 大橋 貴生
- 阪大・院理
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- Cramer Nicolai
- 阪大・院理 Inst. Org. Chem., Univ. Stuttgart
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- 石水 毅
- 阪大・院理
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- 長谷 純宏
- 阪大・院理
書誌事項
- タイトル別名
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- Preparation of UDP-Galacturonic Acid Using UDP-Sugar Pyrophosphorylase
抄録
UDP-D-ガラクツロン酸はペクチンに含まれるガラクツロン酸の供与体であるが、市販されておらず、高効率な合成法が求められている。UDP-ガラクツロン酸ピロホスホリラーゼはUDP-ガラクツロン酸合成のsalvage経路の最終反応に関わるが、精製も遺伝子クローニングもされていない。エンドウ豆由来UDP糖ピロホスホリラーゼは幅広い基質特異性を持ち、UDP-Glc, UDP-Gal, UDP-GlcUA, UDP-Xyl, UDP-Araを生成する。そこで本酵素のUDPガラクツロン酸ピロホスホリラーゼ活性を検討し、UDPガラクツロン酸の合成への応用を探った。<br> 大腸菌で発現させたUDP糖ピロホスホリラーゼは、ガラクツロン酸1-リン酸とUTP存在下で、UDP-ガラクツロン酸とピロリン酸を生成し、本酵素がUDP-ガラクツロン酸ピロホスホリラーゼ活性を持つことが示された。この反応は可逆的で、UDP-ガラクツロン酸合成反応の平衡定数は0.24であった。この活性の至適pHは6、ガラクツロン酸-1-リン酸、UTP、UDP-ガラクツロン酸、ピロリン酸に対するKm値はそれぞれ2.3 mM、1.2 mM、0.70 mM、1.3 mMと求められた。この反応は、無機ピロホスファターゼ存在下では、UDP-ガラクツロン酸が優先的に生成した(収率91%)。このように、本酵素を用いたこれまでにない効率的なUDP-ガラクツロン酸の合成法が確立できた。
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2006 (0), 185-185, 2006
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205629252608
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- NII論文ID
- 130006989674
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可