タバコ培養細胞におけるヒアルロン酸生産能の向上

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タイトル別名
  • Increased production level of hyaluronan in transgenic tobacco cultured cells

抄録

ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンがβ1,3およびβ1,4結合した二糖の繰り返し構造を有する直鎖状の多糖である。現在、ヒアルロン酸は、鶏冠からの抽出、微生物を用いた醗酵法等により生産され、化粧品素材、医療用途、健康食品等での需要の拡大と共に、近年、その生産量は伸び続けている。我々は、ヒアルロン酸の新たな製法として、植物におけるヒアルロン酸の大量生産を目指している。これまでに、クロレラウイルス由来ヒアルロン酸合成酵素遺伝子(cvHAS)を導入したタバコBY-2培養細胞およびタバコ植物体において、ヒアルロン酸が生産可能であることを見出している。今回、BY-2細胞におけるヒアルロン酸生産能を向上させる目的で、ヒアルロン酸合成経路における鍵酵素として着目したUDP-グルコースデヒドロゲナーゼ遺伝子(Ugd)およびグルタミン:フルクトース-6-リン酸アミドトランスフェラーゼ遺伝子(GFAT)をcvHASに連結し、三重遺伝子を導入した形質転換体を作製した。高生産ラインを選抜した結果、ターミネーターを改変した三重遺伝子の導入系統は、ヒアルロン酸生産能が顕著に向上した。さらに、高生産ラインの生産するヒアルロン酸は、cvHAS導入系統に比較して、高い分子量を有していた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205633052416
  • NII論文ID
    130006995041
  • DOI
    10.14841/jspp.2009.0.0801.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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