冷温帯・歌才湿原におけるイボミズゴケの生育する水文化学環境

  • 矢部 和夫
    札幌市立高等専門学校インダストリアルデザイン学科
  • 中村 隆俊
    北海道大学農学部環境資源北方森林保全学講座風
  • 河内 邦夫
    室蘭工業大学工学部材料物性工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Hydrochemical Variables Controlling a <I>Sphagnum</I>-dominating Community in Cool-temperate Utasai Mire
  • レイオンタイ ウタサイ シツゲン ニ オケル イボミズゴケ ノ セイイク スル スイモン カガク カンキョウ

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抄録

北海道南部の歌才湿原にはイボミズゴケ群落が分布している。イボミズゴケの生育環境を推定するために, 水文化学変量と群落分布の関係をANOVAによって明らかにし, 環境要因間の関係を因子分析によって明らかにした。群落分布は, 1) 水位. 2) pHと塩類濃度, および3) 栄養塩と鉄の濃度といった要因群によって規定されており, これらの要因群はそれぞれ最高水位, pHと総窒素濃度によって代表される。各要因のイボミズゴケに対する最適範囲は-10.5~0.0cm (最高水位), 4.44~4.67 (pH) および0.938~1.156mg/L (総窒素) であった。イボミズゴケはこれらの条件が同時に満たされた場合にだけ優占する。

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