にんじんの添加がスポンジケーキの食味に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of Carrot on the Taste of Sponge Cake

抄録

<BR>【目的】<BR>  本学の位置する埼玉県N市ではにんじんが特産物である。にんじんはβ‐カロテンが多く各種ビタミンなども豊富に含み、栄養の面からも利用方法が注目されている。N市では向陽2号という五寸にんじんが栽培されている。日持ちが良く芯まで赤いのが特徴で、市内の学校給食にも多く導入されている。本研究ではこのにんじんを、より多くの人々に味わってもらい、おいしさを知ってもらいたいと考え、にんじんを添加したスポンジケーキを考案した。 <BR>【方法】<BR>  ケーキ全重量に対する材料の比率は、卵白28%、卵黄14%(卵白:卵黄=2:1)、砂糖24%、薄力粉24%(卵重量の57%)、バター6%とした(無添加ケーキ)。にんじん添加量は15.4%、25.0%、32.7%の3段階とした。本大学女子学生24名をパネルとし、にんじん添加スポンジケーキに対して官能評価を行った。 <BR>【結果】<BR>  順位法による嗜好試験の結果、「香りの好ましさ」において、にんじん添加量の最も多い32.7%が好まれず、「しっとりさの好ましさ」「にんじん風味の好ましさ」は、にんじん添加量25.0%が最も好まれた。「外観の好ましさ」「やわらかさの好ましさ」には有意な差は認められなかった。「総合的な好ましさ」はにんじん添加量25.0%が3つのうちで、最も高い評価を得ることが出来た。以上の結果より、スポンジケーキににんじんを添加する際には25.0%が総合的に好ましいと判断された。<BR> 今後は官能評価による識別試験と物性測定等を行い、にんじん添加スポンジケーキについてさらに詳細に検討を加えていく必要があると思われる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205690655232
  • NII論文ID
    130007012391
  • DOI
    10.11402/ajscs.20.0.176.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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