Changes of sweetness of onion during heating

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  • たまねぎの加熱による甘味の変化

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【目的】たまねぎの加熱による甘味の変化については先行研究により、たまねぎの糖質の濃縮、刺激臭成分の減少、甘い香気成分の生成、組織の破壊や軟化による糖の溶出などが原因として明らかにされている。本研究では、これ以外の要因として、ためねぎに多く含まれる多糖類のフルクタンに注目してた。すなわち、たまねぎの加熱する際に他の調理材料の成分の酸の影響によって甘味が増加するすことを明らかにすることを目的とした。<br>【方法】試料:たまねぎは市販の札幌黄を一括購入し、使用した。たまねぎの一番外側と中心部を除き、約3mmのミジン切りにした。加熱条件たまねぎのミジン切り10gを200mlのビーカーに入れ、各溶液50mlを加えアルミホイルでふたをし、ホットプレート上で加熱した。各種溶液は、脱イオン水、0.06%酢酸、0.12%酢酸、0.01%アスコルビン酸0.06%アスコルビン酸、0.06%クエン酸、0.06%乳酸とし、加熱時間は5,15,30,60分とした。糖測定試料液の調製加熱終了後、溶液とともにたまねぎをホモジナイズし、終濃度80%になるようにエタノールを加えた。それを遠心分離3000rpm、10分間行い、その上清を減圧濃縮し、蒸留水で10mlに定容し糖抽出液とした。測定方法糖の測定はHPLC(shimadzu LC-10AT、検出器RID-10A)カラムshim-pack CLC-NH2、溶媒アセトニトリル:水75:25流速1.0ml/minである。<br>【結果】 酢酸の存在下で還元糖量は若干増加した。フルクトースは酢酸存在下で増加し、加熱60分で最大となった。酢酸濃度が大きくなるとフルクトースは増加した。酸の種類ではいずれの酸でもフルクトースは増加した。以上から、たまねぎを加熱する際に酸の存在下においてフルクタンの分解によるフルクトースの増加が甘味増加の一因となることが明らかになった。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205690910080
  • NII Article ID
    130007012758
  • DOI
    10.11402/ajscs.16.0.29.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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