愛知県における魚類の利用状況

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タイトル別名
  • Survey on the utilization of fishes and shellfish in Aichi prefecture

抄録

【目的】平成15、16年調理科学会特別研究-魚介類-の一環として、調査を行った。愛知県は尾張地域、西三河地域、東三河地域の3つに分けて、魚類の利用状況を調査し、魚の食習慣を探った。<BR>【方法】愛知県の生活環境を考慮し調査地域を3つに分け、220世帯の主婦から現在利用する魚類の種類と調理法などについてアンケートおよび聞き取り調査を実施した。調査対象者は30才から40才代が53.2%、50才代が27.3%、60才代が5.0%であった。<br>【結果】3地域で共通して利用されている魚類は12種類に及び、魚類の種類が豊富である。また地域による特色のある魚はあなご、ふな、いかなご、にぎす、まだこ、かたくちいわしなどがある。調理法の出現頻度の高いものから焼き物>煮物>生物>揚げ物>飯物>汁物(鍋物を含む)の順であった。魚料理に使用する調味料は砂糖と醤油での味付けと愛知特産の赤味噌が多く利用されていた。料理名は刺身、味噌煮、煮あなご、揚げはんぺんなどがあげられ、また、行事食として春田植えの後、川魚のもろこを佃煮にしたもので押し鮨にする。秋祭りにはさばやあじを頭から背開きにした後塩漬けにし、酢でしめてすし飯を包みこんで押しずしとする。さばは姿のままたけの皮で包んだ後、縄でぐるぐる巻きにして締め、3日から4日重石をしてから供する。慣れずし系統すしである。その他、愛知県の味噌と魚類の取り合わせの代表として「ふなみそ」や「いなまんじゅう」、うなぎの蒲焼きと飯を用いた櫃まぶしなどは伝統的愛知の味と言うことができよう。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205690958208
  • NII論文ID
    130007012840
  • DOI
    10.11402/ajscs.16.0.164.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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