福島県会津地方の魚料理に関する調査
書誌事項
- タイトル別名
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- A fish dish in Aizu area, Fukushima Prefecture
説明
調査は、会津若松市の住民を対象として実施した。調査戸数は18世帯である。平成15年12月から平成16年1月に調査員が聞き取り調査にて行った。その概要について報告する。1.利用されている食材及び呼称:鯵、鮎、玉筋魚、目刺し、銀鱈、鯉、鰊、身欠き鰊、ソフト鰊、公魚、真鰯、銀鮭、紅鮭、真鯖、塩鯖、柳葉魚、鯛等であった。なお、一世帯当たり平均68種類の魚料理を作成していた。玉筋魚をコウナゴ、目刺しをホウドウシ、鰈をヤナギカレイ・ナメタカレイ・カラスカレイ、鰊をカドイワシと呼称している所があった。また、数の子はお正月の豆数の子として食されている。2.特徴的な食材:身欠き鰊、干し貝柱、干し棒鱈などの干物があげられる。鰊は、鰊と筍の煮物、鰊の昆布巻き、鰊の山椒漬け。貝柱は、ざくざく煮、こづゆ。棒鱈は、棒鱈の煮物、棒鱈の山椒漬けなどの食材として用いられている。これらは、日常的よりは、伝承されてきた行事食として食されてきた。3.行事における料理名称:いずれの冠婚葬祭にも、鯉の甘露煮、ざくざく煮、こづゆ、鰊と筍の煮物、鰊の昆布巻き、鰊の山椒漬け。祝事としては、鮎の甘煮、鮎の塩焼き、鯛の焼き物、鯛の吸い物。丑の日には、鰻の蒲焼。正月料理としては、新巻鮭の焼き物、助惣鱈の煮物、棒鱈の煮物、棒鱈の山椒漬け、銀鱈の甘煮、烏賊人参、鯣烏賊の松前づけ、皮剥の漬物、田作りの炒り煮、鮫の煮物及び豆数の子が欠かせない料理である。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 16 (0), 172-172, 2004
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205690983168
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- NII論文ID
- 130007012883
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可