スポンジケーキの食味と物性に及ぼすかぼちゃ添加の影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of pumpkin on the taste and texture of sponge cakes
抄録
<br>【目的】近年、健康志向が高まり、野菜を用いた菓子類を店頭でよく見かける。そこで、鮮やかな色と独特の甘さをもち、ビタミン類、食物繊維等をバランスよく含むかぼちゃを用いて、きめ細かなスポンジケーキをつくる方法を検討した。かぼちゃは生、冷凍、フレーク状等の形状が市販されている。これら各々の違いが製品に及ぼす影響を検討した。<br>【方法】基本となる生地の配合割合は、鶏卵50%、薄力粉20%、砂糖27%、バター3%とした。かぼちゃ添加生地のかぼちゃは、基本量の14.3、26.8、36.1、43.4%となるように加えた。生地調製方法は鶏卵を別立てにした。かぼちゃはペースト状にして泡立てた卵黄に加えた。最後に溶かしバターを加え、生地の一定量を160℃、35分間焼成した。生地の比重、ケーキの比容積、外観、水分含量を測定し、テクスチャー解析(硬さ応力、付着性、凝集性)を行った。(山電レオメーターRE-3305型) 併せて官能検査を評点法で行った。<br>【結果】基本生地にかぼちゃの添加量を増加すると、生地の比重は高く、比容積は低くなった。ケーキのテクスチャー解析で、かぼちゃ添加量の増加に伴い硬さ応力、付着性は高くなり、凝集性は低くなった。生と冷凍かぼちゃは、ほぼ同様の傾向を示したのに対して、フレーク状では、添加量増加に伴い物性変化が顕著であった。ケーキ中の水分量は添加量が多くなると高くなった。スポンジケーキ生地中の水分量は30_から_40%であるが、かぼちゃ添加により50%前後までスポンジ状を良好に保持することができた。このことは、かぼちゃをケーキに加えることがケーキ中の水分量を多くし、きめ細かなしっとりした形状のケーキになることに寄与しているとみなされた。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 17 (0), 107-107, 2005
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205691245184
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- NII論文ID
- 130007013274
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可