長野県東信地方の高校生の淡水魚の食習慣

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  • Freshwater fish in dietary habits of high school students in the east region of Nagano

抄録

<BR>【目的】長野県東信地方にある佐久市周辺では、発祥から二百二十余年といわれる「佐久鯉」が地域の特産物として大切にされている。また、稲作生産調整の転作品目として水田養殖のフナが普及し、9~10月にはフナの活魚がスーパーマーケットの店先で販売され、多くの主婦が購入する風景が現在でも見受けられる。しかし演者らが長野県内の短期大学生を調査した結果、「泥臭い」「骨が多い」などの理由により若者の淡水魚料理離れがうかがわれた。本研究では佐久市周辺の高校生を対象とし、淡水魚の食習慣について現状を調査し、今後の淡水魚料理、伝統食材の普及に役立つ資料を得ることを目的とした。<BR>【方法】アンケート調査は、佐久市内または佐久市近郊にある公立2校および私立1校の高校生1~3年生を対象として行った。授業において調査票を配布し、回答後、その場で回収した。調査票の配布数は合計871票、有効回答票数は853票(男子400名、女子446名、無回答7名)で、有効回答率は97.9%であった。<BR>【結果】調査対象の高校生は、771名が長野県内の出身で、その内678名が東信地方の出身だった。調査対象の父親の出身地は長野県内が671名、その内582名が東信地方の出身で、母親の出身地は長野県内が646名、その内525名が東信地方の出身であった。13種の淡水魚の内、食経験が最も多かった淡水魚はウナギ(90.7%)で、次いでニジマス(76.3%)、コイ(75.6%)、アユ(68.8%)、ワカサギ(57.0%)、マス(52.5%)が続いた。長野県出身の高校生と県外出身者を比較すると、長野県出身者のほうがコイ、フナの食経験がある者が多い傾向が認められた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205691409664
  • NII論文ID
    130007013539
  • DOI
    10.11402/ajscs.21.0.2009.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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