シフォンケーキの物性と嗜好性

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タイトル別名
  • Texture profiles and palatability of tube cakes

抄録

【目的】シフォンケーキはメレンゲの膨化力を利用したケーキで,バターのような固形脂ではなくサラダ油を用いるところが特徴である。一般的にスポンジケーキに比べてやわらかくしなやかな食感を持つが,範囲は広くレシピも様々である。そこで,本研究では,シフォンケーキの材料であるサラダ油,メレンゲ,薄力粉の配合割合がシフォンケーキの物性および嗜好性に与える影響について検討を行った。<br>【方法】平均的な材料配合割合を基本とし,サラダ油を減らしたもの2種(うちひとつはサラダ油無添加)と増やしたもの1種,メレンゲを減らしたもの1種と増やしたもの2種,および薄力粉を減らしたもの1種と増やしたもの1種の合計9種の試料を調製した。テクスチュロメータを用いて,これらの試料のかたさと凝集性を,測色色差計で色を測定し,官能評価を行った。<br>【結果】サラダ油の添加割合が増えるに従い,焙焼後のケーキの高さは高くなり,かたさは小さくなった。メレンゲでも,添加割合が増えるに従って高さは高くなり,かたさは小さくなった。一方,薄力粉では添加割合が増えるに従って高さは低くなり,かたさは大きくなった。官能評価で基本試料とサラダ油無添加試料を比較したところ(n=99),基本試料は有意にきめが細かく,口どけが良く,かたくなく,ふんわりしていると評価された。見た目の良さや甘さには有意差がなく,総合評価でも差はなかった。距離尺度法によるメレンゲの影響の評価では(n=24),メレンゲが多い程かたくなく,口どけが良く,しっとりしていると評価された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205691891968
  • NII論文ID
    130005044260
  • DOI
    10.11402/ajscs.25.0.41.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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