地域農産物を利用した加工食品の開発と地域連携

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タイトル別名
  • Development of processed foodstuffs containing of local agricultural products and regional cooperation

抄録

【目的】日本大学国際関係学部・短期大学部(三島)は、函南町(静岡県)と地域活性化プロジェクトに関する協定を結び(その他、自治体として三島市、富士宮市など)、地域振興及び地域再生策に取り組み地域活性化を推進している。そこで演者は、函南町の特産農産物であるスイカに注目し、新感覚の加工食品の研究開発を行うことにした。函南町のスイカは高い糖度など高品質で知られているが消費量の拡大に期待できない現状もある。一般的にスイカは生食が主であり皮の一部が漬物に調理加工されているに過ぎず、廃棄率も40%(食品成分表より)であり、必ずしも有効に利用されていない。本研究では、スイカの部位、すなわち、果肉、果皮、種を全て利用した加工食品の研究開発を行うとともに、地域との連携について検討を行い、二三の知見を得たので報告する。<br />【方法】加工農産原料は、平成28年7月下旬に函南町産スイカを小売業者より購入した。加工原料の調製:スイカより、果肉、果皮、種に分離。果肉はミキサーで粗く粉砕後、80℃で15分間加熱し、果肉、煮汁、色素を分画する。果皮は外皮(緑色部)と内皮(白色部)に分割し、内皮を幅1.5cm、厚さ3mmに切り分けた後、風乾した。外皮は千切りにし風乾した。種は洗浄後、風乾した。<br />【結果】製造を試みた加工食品:果肉を利用したジャム・ケチャップ、乾燥内皮を利用した佃煮、色素を利用したラクトアイス・パウンドケーキ、乾燥果皮と種を利用した醤油・味噌(現在試作中)、その他を試みた。乾燥内皮を佃煮に加工することにより、廃棄率を大幅に軽減できた。地域との連携については、ラクトアイスと佃煮を函南町産業振興課に提案し、函南町が地元企業に紹介したことで連携が実践されたものと考える。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205692740864
  • NII論文ID
    130006035111
  • DOI
    10.11402/ajscs.29.0_68
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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