ソルガムきび粉パンの調製条件の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Investigation of preparation conditions for improving the breadmaking properties of sorghum powder bread
説明
【目的】ソルガムきびの実は、ミネラルや食物繊維を多く含むとともにGABA(γ-アミノ酪酸)、ポリフェノールなどの高機能性物質を豊富に含んでおり、栄養価も高く、米や小麦由来のアレルギーの代替食品として利用されている。各種食品への利用拡大が試みられているが、グルテンを含まないためパンへの利用は難しい。そこで、今回は、ソルガムきび粉を主原料としたグルテンフリーのパンの創製を目指し、調製条件の検討を行った。<br />【方法】製パンには、ソルガムきびの実(ミニソルゴー(長野県産))を製粉して用いた。配合は、ソルガムきび粉210、砂糖12、塩3、イースト3(g)を基本とした。最適水分量を決定するために、水分量を粉に対して90、95、97、100%の4段階に設定した。生地の粘性を補うために、粉の一部をコーンスターチ、ごはんまたは長いもで置換した。材料を混ねつ後、分割、成型、発酵、焼成した。パンの比容積及びテクスチャー特性(クリープメータ(RE2-3305S:山電))を測定するとともに、嗜好性を評価した。<br />【結果】ソルガムきび粉に対して水分量が多くなるほど、生地は膨化し、パンの比容積は大きくなり、粉の97%で最大値を示した(p<0.05)。粉に対して95%以下の水分量で調製したパンは、大変もろいものであった。パン調製時に粉の10%をコーンスターチで置換すると、比容積が増加し、クラムはやわらかくなった。さらに、粉の一部をごはんで置換すると、比容積は減少しクラムは硬くなったが、長いもで置換した場合は、良好なパンが調製できた。嗜好調査の結果、食感は「長いも置換パン」が最も好まれることが明らかとなった(p<0.05)が、香り、味、総合評価に有意差は見られなかった。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 29 (0), 142-, 2017
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205693505408
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- NII論文ID
- 130006032110
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可