Effect of dispersion medium and particle on the particulate mouth feelig of foods
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- Nakano Yuko
- Ochanomizu University
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- Kasamatsu Chinatsu
- AJINOMOTO CO., INC.
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- Nonaka Masahiko
- AJINOMOTO CO., INC.
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- Kasai Midori
- Ochanomizu University
Bibliographic Information
- Other Title
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- 食品の口腔内粒子感覚に及ぼす分散媒と粒子の影響
Description
【目的】食品のテクスチャーのうち、「ざらつく」「なめらか」といった幾何学的特性は、ヴィシソワーズやねり餡など様々な食物のおいしさに影響する。こうした食物中の粒子に起因するテクスチャー(粒子感覚)に着目し、分散媒と粒子の状態が口腔内粒子感覚に与える影響を、モデル系試料を用いて検討した。<br>【方法】モデル系試料として、分散質には微結晶セルロース(篩別前平均粒子径約125 µm)や小豆さらし餡を、分散媒には水や粘稠液(キサンタンガム水溶液)を用いた。粒子の客観的指測定として、粒度分布、摩擦係数、水分含量、真円度およびアスペクト比を求めた。また、分散媒の味(5基本味)や粘度、粒子の濃度、サイズが粒子感覚に与える影響を、粒子を分散媒に懸濁させた試料を用いた官能評価によって調べ、種々の客観的指標との関係を求めた。<br>【結果】分散質の粒子径は、篩別した微結晶セルロースでは分画ごとに約36~221 µm、餡粒子は約110 µmであった。これらの粒子の摩擦測定条件を検討し、平均摩擦係数および最大摩擦係数を測定した結果、最大摩擦係数は粒子感覚の強度および平均粒子径と正の相関関係にあった。このことから、摩擦測定が粒子感覚の新たな指標となる可能性が示された。分散媒の味が粒子感覚に与える影響については、グラニュー糖5、8 %および食塩0.6、0.8 %で粒子感覚の強度が弱まり、クエン酸0.4 %では粒子感覚の強度が高まる傾向にあった。また、分散媒に段階的に粘度づけをした試料を用いて官能評価を行ったところ、中程度の粘度(キサンタンガム0.2 %)の方が低粘度(同0.1 %)、高粘度(同0.5 %)の場合よりも粒子感覚は強く評価された。以上より、粒子感覚の知覚は分散媒の味や物性に影響を受けることが明らかになった。
Journal
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- Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science
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Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science 28 (0), 42-, 2016
The Japan Society of Cookery Science
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205693734144
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- NII Article ID
- 130005264363
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed