抗酸化野菜による植物性油の酸化への影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Influence of oxidization on vegetable oil by antioxidant vegetables
- パスタ料理をモデルとして油の酸化を考える
- Oxidization of oil is considered by making a pasta dish
説明
【目的】食用に使用する植物性油は,光や加熱,時間経過によって,酸化が進むことが知られている。油脂の酸化によって悪臭や風味の変質が起こる。本研究では油脂の種類によって,どの程度酸化のされやすさが異なるかを調べた。続いて,直射日光による酸化速度への影響を調べた。またパスタ料理に使用される食材には抗酸化能を有した食材が多いため,酸化抑制を期待し,直射日光下における酸化速度への影響を調べた。<br> 【方法】①油脂の違いによる酸化程度の違いの測定 キャノーラ油・オリーブ油を酸化促進剤を用いて過酸化脂質とし,チオバルビツール酸法によって過酸化脂質の測定した。 ②直射日光による酸化への影響 キャノーラ油・オリーブ油と水を界面活性剤を用いて懸濁し,直射日光を当てて保存した油と,アルミホイルを巻いて保存した油を作り,一週間ごとに酸化の度合いを調べた。 ③食品添加による酸化速度への影響 パスタ料理に使われる食材をすり下ろし,キャノーラ油に添加した。界面活性剤を用いて水と懸濁し,直射日光に1週間当てて,コントロール(水添加)との酸化速度変化を調べた。添加食材にはトマト,大根,ニンニク,青ジソ,トウガラシを用いた。 <br> 【結果】①酸化促進剤によって,キャノーラ油,オリーブ油ともに酸化が進んだが,キャノーラ油の方が促進の程度が小さかった。しかし,どちらもそれほど大きく酸化が進んだわけではなかった。 ②直射日光によって,どちらの油も酸化が促進した。強い光に当てないことが油の保存には有効であった。一方で,暗所保存であればほとんど酸化されなかった。 ③トウガラシ,大根は油の酸化を抑制した。青ジソも抑制する傾向にあった。一方で,ニンニク,トマトは酸化を促進する可能性も見られた。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 (0), 34-, 2014
日本調理科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205693750656
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- NII論文ID
- 130005481389
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可