学生自身による手作り弁当および市販弁当の栄養評価
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- 清水 友里
- 日本大学
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- 谷米(長谷川) 温子
- 日本大学
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- 若林 素子
- 日本大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Nutritional evaluation of box lunches (bentou) prepared by students and commercial ones.
抄録
【目的】厚生労働省による国民健康・栄養調査の平均摂取エネルギー量によると、20代男女の多くが、エネルギー摂取量が必要量を下回っていると考えられる。学生の日常的な食事摂取状況を把握し、改善のための知見を得ることを目的として調査研究を行った。<br> 【方法】2015年に日本大学の2年生108名を対象とし、22のグループに分け、主食・主菜の肉または魚、および主な野菜類を指定して弁当の献立を作成させた。献立を実際に調理し、各自が持参した弁当箱にそれぞれ必要と思う量を詰めさせた。これを計量し、エクセル栄養君ver.6.0を用いて弁当の栄養価を求めた。また、自記式調査用紙により各自の推定エネルギー必要量を求めた。市販弁当については内容量を計量し、原材料から同様に栄養価を求めた。得られた結果についてJMP®12(SAS Institute Japan株式会社)を用いて統計解析を行った。 <br> 【結果】手作り弁当で、必要なエネルギー量を満たしていた弁当は4.6%であった。弁当箱のサイズや詰め方によるものと考えられる。また、市販弁当と比較してエネルギー産生栄養素バランスは手作り弁当より市販弁当の方が望ましいという結果であった。しかし食物繊維や、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素含有量は手作り弁当が市販弁当に比べて有意に多かった。また、各栄養素量、主食・主菜・副菜の数や重量などの変数のうち、弁当のエネルギーに関連が高い変数を決定木分析により探索したところ、弁当のエネルギーに最も寄与するものは炭水化物量であった。市販弁当の炭水化物量が手作り弁当より有意に多かったことからも、手作り弁当の炭水化物量を増やすことにより、エネルギー必要量を満たし、栄養価の高い弁当となり、学生の食生活の改善につながる可能性があることが示された。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 28 (0), 118-, 2016
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205694075520
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- NII論文ID
- 130005264216
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可