めんつゆ風味は山椒風味嗜好学習を増強した~ヒトおよび動物モデルを用いて~
書誌事項
- タイトル別名
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- Mixed liquid seasoning enhanced conditioned flavor learning induced by Japanese pepper in humans and mice.
抄録
【目的】 山椒(Xanthoxyum piperitum DC.)はうどんやそばに使われることも多く、料理の嗜好性増強に影響していると考えられる。しかし、山椒は独特の香り、刺激味を持つため、トウガラシと同様に生得的には好まれない風味であると推察された。そこで、本研究では、山椒への風味嗜好学習にめんつゆの風味を同時に経験することが影響していると仮説をたて、山椒への風味嗜好学習に必要な食品学的、行動生理学的条件を明らかにすることを目的として、ヒトモデルおよび動物モデルを用いた風味嗜好学習実験を行った。<BR>【方法】(実験1)被験者は当大学学生(N=11、18-19歳)とし、S群(N=5名)は¬山椒抽出液、SD群(N=6名)は山椒抽出液で濃縮めんつゆを希釈したもの(山椒めんつゆ)30gを13日間毎日昼食前に摂取させた。摂取期間前後に山椒抽出液への嗜好性を100mmVisual-analogue rating scalesを用いて評価させた。(実験2)5週齢のICR系雄性マウスを用い、S群(N=10)は山椒抽出液と水、SD群(N=10)は山椒めんつゆと水を6日間与えた。摂取期間前後に山椒抽出液と水の24時間二瓶選択実験を行った。24時間における30g body weight当たりの総摂取量を比較した。<BR>【結果と考察】 (実験1)13日間の摂取期間後、山椒の風味に対して「好ましい」と感じる度合いは、S群、SD群共に条件付け前と比較して増加傾向を示した。その嗜好性向上の程度は、有意差はないもののS群と比較してSD群においてより上昇傾向がみられた。(実験2)6日間の摂取期間後、SD群の山椒抽出液への嗜好性はS群のそれよりも有意に高かった。これらのことから、山椒のように辛味など、もともと忌避される感覚を生じる香辛料を好むようになるためには、めんつゆのように好ましい風味を持つ調味料を同時に経験することが重要であることが推察された。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 22 (0), 68-68, 2010
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205694246912
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- NII論文ID
- 130007017349
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可