中部日本における亜高山性針葉樹の分布様式とそれを規定する主導的要因

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タイトル別名
  • The natural distribution patterns of subalpine conifers and its leading factors in central Japan

抄録

中部日本の太平洋側地域から日本海側地域への積雪深傾度に沿って成立する、亜高山性針葉樹の分布様式の地域的な差異を明らかにし、その成因を解明することを試みた。<BR> 詳細な標本調査および実地踏査によって分布情報の得られた284の山岳を、オオシラビソ、シラビソ、トウヒおよびコメツガの分布の有無によって8つの山岳タイプに分け、この各山岳タイプの成因を、積雪深の実測値、これも基に算出した推定最大積雪深値、および各樹種の分布下限標高と山頂標高の位置関係に着目して検討した。その結果、太平洋側から日本海側に向かう積雪深傾度に沿った亜高山性針葉樹の分布様式の違いは、1)各樹種の分布下限標高と各山岳の山頂標高の上下関係、2)積雪深の多寡によって変異するオオシラビソの分布下限標高の下降・上昇、および3)その他3樹種の積雪深に対する適応幅の違いによって規定されているものと考えられた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205703693440
  • NII論文ID
    130007019989
  • DOI
    10.11519/jfs.115.0.h05.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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