塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)とグリコサミノグリカン(GAGs)の骨再生療法への応用の可能性
書誌事項
- タイトル別名
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- Possibility of application of basic fibroblast growth factor and glycosaminoglycans to bone regeneration therapy
説明
塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が骨芽細胞の増殖を促進し、骨形成が促進される可能性が報告されている。さらに、コンドロイチン硫酸(CS)をはじめとするグリコサミノグリカン(GAGs)の骨誘導作用の促進、骨代謝制御における有用性が報告されているが、詳細なメカニズムに関しては不明な点が多い。そこで、臨床での骨再生療法への応用を検討するため、bFGFとGAGsの併用投与による骨芽細胞の増殖、分化への作用をin vitroにて検討した。bFGFとCSおよびヒアルロン酸(HA)をマウス頭頂骨由来前骨芽細胞様細胞であるMC3T3-E1 cellに添加して培養し,前骨芽細胞の増殖、分化、石灰化能について、それぞれMTT assay、ALP enzyme assayにて評価した。bFGFは前骨芽細胞の増殖を有意に高めたが、ALPの酵素活性を著しく減弱した。CSはこのbFGFの細胞増殖作用をさらに高め、ALP活性の減弱を抑制した。HAはbFGFの細胞増殖作用をさらに高めたが、ALP活性の減弱に対しては有意な変化を与えなかった。以上、bFGFとCSの併用投与により、前骨芽細胞の増殖が亢進し、分化誘導も維持されるという結果が得られ、臨床的にも有用である可能性が示唆された。
収録刊行物
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- 九州歯科学会総会抄録プログラム
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九州歯科学会総会抄録プログラム kds65 (0), 10-10, 2005
九州歯科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205713344256
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- NII論文ID
- 130007022030
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可