塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)とグリコサミノグリカン(GAGs)の骨再生療法への応用の可能性

  • 菅崎 紳
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 管野 貴浩
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 有吉 渉
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 一宮 久之
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 新名主 耕平
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 高橋 哲
    九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野
  • 西原 達次
    九州歯科大学健康増進学講座感染分子生物学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Possibility of application of basic fibroblast growth factor and glycosaminoglycans to bone regeneration therapy

説明

塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が骨芽細胞の増殖を促進し、骨形成が促進される可能性が報告されている。さらに、コンドロイチン硫酸(CS)をはじめとするグリコサミノグリカン(GAGs)の骨誘導作用の促進、骨代謝制御における有用性が報告されているが、詳細なメカニズムに関しては不明な点が多い。そこで、臨床での骨再生療法への応用を検討するため、bFGFとGAGsの併用投与による骨芽細胞の増殖、分化への作用をin vitroにて検討した。bFGFとCSおよびヒアルロン酸(HA)をマウス頭頂骨由来前骨芽細胞様細胞であるMC3T3-E1 cellに添加して培養し,前骨芽細胞の増殖、分化、石灰化能について、それぞれMTT assay、ALP enzyme assayにて評価した。bFGFは前骨芽細胞の増殖を有意に高めたが、ALPの酵素活性を著しく減弱した。CSはこのbFGFの細胞増殖作用をさらに高め、ALP活性の減弱を抑制した。HAはbFGFの細胞増殖作用をさらに高めたが、ALP活性の減弱に対しては有意な変化を与えなかった。以上、bFGFとCSの併用投与により、前骨芽細胞の増殖が亢進し、分化誘導も維持されるという結果が得られ、臨床的にも有用である可能性が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205713344256
  • NII論文ID
    130007022030
  • DOI
    10.11495/jkds.kds65.0.10.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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