皮膚特異疹を呈した急性骨髄性白血病の3例

  • 菅 慶子
    菅整形外科皮膚科クリニック 岩手医科大学医学部第2病理 岩手医科大学医学部皮膚科
  • 佐藤 孝
    岩手医科大学医学部第2病理
  • 櫻井 英一
    岩手医科大学医学部第2病理 岩手医科大学医学部皮膚科
  • 赤坂 季代美
    岩手医科大学医学部第2病理 岩手医科大学医学部皮膚科
  • 石田 陽治
    岩手医科大学医学部血液内科
  • 赤坂 俊英
    岩手医科大学医学部皮膚科
  • 増田 友之
    岩手医科大学医学部第2病理

書誌事項

タイトル別名
  • A Report of Three Cases with Specific Skin Lesions in Acute Myeloid Leukemia
  • ヒフ トクイシン オ テイシタ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ ノ 3レイ

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説明

急性骨髄性白血病での皮膚特異疹を生じた3例について検討した.症例1は73歳,男性で,顔面,体幹,肩,ソケイ部に爪甲大から米粒大までの充実性紅色小結節,浸潤性紅斑を多数認めた.症例2は74歳,女性で,躯幹に痒みを伴う拇指頭大までの類円形で軽い浸潤を伴う褐紅色斑を多数認めた.症例3は27歳,女性で,急性骨髄性白血病の治療後,骨髄は寛解状態を維持していたが,経過観察中に頭頂部の皮膚腫瘤を認めた.皮膚生検を行ったところ,いずれの症例でも浸潤する腫瘍細胞はmyeloperoxidase,CD68陽性であった.症例1,2では,骨髄検査により急性骨髄性白血病の存在が明らかになった.症例3は白血病の髄外性の再発と考えられた.症例1,2では化学療法により皮疹の消失を認め,症例3では放射線照射により腫瘤は縮小した.皮膚特異疹の出現は白血病発見の契機となったり,髄外性の再発を診断する上で重要であった.

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

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