乾癬による皮疹がQOLに及ぼす影響―PDI日本語版を用いた男女別の検討―

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タイトル別名
  • Impact of Longitudinal Changes in Psoriasis Skin Symptoms on Quality of Life
  • カンセン ニ ヨル ヒシン ガ QOL ニ オヨボス エイキョウ PDI ニホンゴバン オ モチイタ ダンジョ ベツ ノ ケントウ

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抄録

本研究では,乾癬特異的QOL尺度であるPDI(Psoriasis Disability Index)日本語版を用いて,乾癬による皮疹がQOLに及ぼす影響を検討した.対象は東京慈恵会医科大学4病院の皮膚科外来で乾癬と診断された患者228名であった.乾癬の臨床病型は,尋常性乾癬,関節症性乾癬,乾癬性紅皮症,膿疱性乾癬であった.調査期間は2005年5月から2006年1月であった.初回調査後患者を追跡し,約4カ月後に2度目の調査を行った.調査票は調査期間中に2度の調査を行いえた132名から回収され,115名を有効回答とした.PDIでは,日常生活,総合得点で,男性より女性でQOLが低かった.症状の変化がQOLに及ぼす影響については,男性では医師評価および自己評価の皮疹面積,総括的重症度の与える影響が大きかった.女性では自己評価の皮疹面積の変化がQOLに影響を与えていた.男性では,現症状と症状の変化が同程度QOLに影響を与えているのに対し,女性では現症状の影響が大きかった.本研究の結果から,QOLの維持・向上を目指した乾癬治療が選択されることが期待される.

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