慢性色素性紫斑

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  • マンセイ シキソセイ シハン

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慢性色素性紫斑(purpura pigmentosa chronica)は,点状の紫斑,毛細血管の拡張,ヘモジデリンによる色素沈着を特徴とする慢性の炎症性疾患である.中年以降の下肢に好発し,主に臨床的特徴より,Majocchi病,Schamberg病,Gougerot-Blum病,itching purpura,lichenaureusの各型に分類される.原因は基本的には不明であるが,下肢の静脈系循環障害を認めることが多い.病巣感染や薬剤,衣類の接触が原因の場合もある.病理組織学的には真皮上層の血管周囲性のリンパ球浸潤と赤血球の血管外漏出,ヘモジデリンの沈着を認める.治療は主にステロイド外用が行われるが慢性に経過する.血管強化薬や止血薬の投与も併用される.うっ滞性皮膚炎の合併例は弾性ストッキングの着用を行う.温清飲,セファランチン,トラニラスト内服や紫外線療法の有効例が報告されている.

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