“えん下困難者用食品”の基準中のテクスチャー試験法(TPA)に関する考察

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タイトル別名
  • Texture Profile Analysis (TPA) in the National Criteria for Patients with Difficulties in Swallowing
  • "エンゲ コンナンシャヨウ ショクヒン"ノ キジュン チュウ ノ テクスチャー シケンホウ(TPA)ニ カンスル コウサツ

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抄録

味覚が類似し,テクスチャーの異なるゲルを用いて,国の「えん下困難者用食品」の基準中の方法に基づいた2-バイトTPA(Texture Profile Analysis)試験を行った.得られたTPA曲線から,3つのパラメータ「硬さ」(hardness),「付着性」(adhesiveness),「凝集性」(cohesiveness)を求めた.また,同一のゲルを用いて,超音波パルスドプラー法により,咽頭部通過時の食物の流速を測定した.3つのパラメータの中では「硬さ」が,誤嚥リスクを予測しうると報告がある咽頭部最大流速Vmaxとの相関が最も高かった.試料濃度の増加に伴って,「硬さ」と咀嚼物粘度は共に増加したので,このことが「硬さ」とVmaxが相関する理由と考えられた.「硬さ」の値が数千N/m2以上では,Vmaxの値が誤嚥しにくいとされるヨーグルト程度となり,誤嚥の危険性がかなり低減することが示された.一方,「凝集性」は,咽頭部流速分布との相関がみられなかった.

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