精神看護実習が看護学生の精神障害者イメージ,看護態度,および事例アセスメントに及ぼす影響

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タイトル別名
  • The Effects of Psychiatric Clinical Nursing Practicum on Nursing Students' Images of Mental Disorders, Attitudes to Psychiatric Nursing, and Case Assessments.
  • セイシン カンゴ ジッシュウ ガ カンゴ ガクセイ ノ セイシン ショウガイシャ イメージ カンゴ タイド オヨビ ジレイ アセスメント ニ オヨボス エイキョウ

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説明

本研究の目的は精神看護実習が看護学生の精神障害者イメージ,精神看護に対する態度,および事例アセスメントに及ぼす影響を検討することである。精神看護実習生298人を対象に精神看護実習の前後に質問紙調査を実施した。また,同じ内容の質問紙を精神科病棟の臨床看護者76人にも実施した。因子分析の結果に基づき,3つのイメージ次元(自閉,堅さ,神経質),2つの態度尺度(回避的,援助的),6つのアセスメント尺度(適応困難,理解受容,注意処置,肯定的対応,話題転換,静観)が構成され,実習前後における変化と実習生―看護者間の差が検討された。さらに,実習期間の長さの要因の効果を検討するために,実習生を実習経験の有無と実習期間によって3群に分け,実習の影響の大きさを比較した。<br>  得られた結果は次の通りである。<br>1)精神看護実習によって,実習生が精神障害者に対して抱いていた否定的なイメージは弱まり,看護態度はより援助的で非回避的な方向に変化することが確認された。<br>2)事例アセスメントでも6尺度のうち4尺度で実習の影響が認められた。また,事例アセスメントの変化が精神障害者イメージおよび看護態度における変化と関連していることが確認された。<br>3)臨床看護者と比較した結果,これらの変化は教育的に期待される方向に向かっているものと解釈された。<br>4)2つのイメージ次元(自閉,堅さ),ひとつの態度尺度(回避的),ひとつのアセスメント尺度(適応困難)において,精神看護の経験がなく2週間の実習を受けた群は実習前後で最大の変化量を示し,実習後は経験有2W群と同じ水準にまで変化した。

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参考文献 (12)*注記

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