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- 福江 良純
- 京都府立京都八幡高等学校教諭
書誌事項
- タイトル別名
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- The formation of the concept of a solid in Sculpture II
- 彫刻における立体概念の形成(2)
- チョウコク ニ オケル リッタイ ガイネン ノ ケイセイ 2
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説明
立体物に対する所感の一つに,立体感(sense of solidity)がある.これは,存在感や遠近感などと同様に,対象に対する一般的な感覚であり,芸術のみに適用される概念ではない.しかしながら,それは知覚された物体の体積からは区別されており,そのことは,彫刻を物理的な意味での立体ではなく,芸術として評価する上での要因となっていると考えられる.絵画の空間性は,遠近法による技術的な説明が可能である.同様に,彫刻の立体感にも一定の技術的仕組みが想定できるのではないだろうか.彫刻の制作技術を検証すると,制作時に材料へ加えられる外力が,作品の表現上の重要な要因となっていることが分かる.材料に加えられた作用は,材料の物性を顕にすることで,彫刻に形状以外の内容を盛り込む.立体感とは,そこに感知される物体の特別な印象と思われるのである.
収録刊行物
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- 図学研究
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図学研究 44 (2), 3-10, 2010
日本図学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205748682368
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- NII論文ID
- 10026796799
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- NII書誌ID
- AN00125240
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- ISSN
- 18846106
- 03875512
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- NDL書誌ID
- 10757124
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可