主稈切除が二,三寒地型牧草の分げつの出現ならびに出穂に及ぼす影響

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タイトル別名
  • The Effect of Removal of Main Stem on Appearance of Tillers and Heading in Some Temperate Grasses
  • シュカン セツジョ ガ ニ サンカンチガタ ボクソウ ノ ブンゲツ ノ シュツ

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説明

主稈の節間伸長および節間伸長中の主桿切除が分げつの出現ならびに出穂に及ぼす影響をオーチャードグラス,トールフェスクおよびイタリアンライグラスについて検討した。(1)オーチャードグラスでは,節間伸長期に新分げつの出現は抑制されたが,主稈切除により分げつ数および出穂数は増加した。増加程度は早期に切除した場合ほど大きく,出穂期以後に切除した場合には小さかった。(2)3草種とも主稈の節間伸長期に新分げつの出現は抑制され,その程度はトールフェスクがもっとも大きく,オーチャードグラスがこれに次ぎ,イタリアンライグラスがもっとも小さかった。(3)節間伸長期における主稈切除により分げつ数および出穂数は,トールフェスクが著しく増加し,オーチャードグラスがこれに次ぎ,イタリアンライグラスでは増加しなかった。以上のように,主稈の節間伸長期における新分げつ出現の抑制程度の大きい草種では主稈切除によってその後の新分げつ出現数および出穂数が増加し,逆に上記抑制程度の小さい草種では増加しなかった。上記の結果は,頂芽優勢および分げつ間での養分移行程度に草種間差異のあることを示唆しているものと考えられる。

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